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網膜硝子体手術は毎月、第2・第4金曜日の午後に行っております。
硝子体は、眼の中の大半を占める透明なゼリー状の組織です。成分の99%が水からなっており、その他はコラーゲンとヒアルロン酸で構成されています。硝子体の主な役割は、光が通過するための透明な進路を維持することです。硝子体は物を映し出す網膜と接着しています。そのため、硝子体が濁ったり出血が生じると視界が見えにくくなったり、目の前を虫が飛んでいるように見える「飛蚊症」の症状が現れます。少量の出血であれば自然と吸収されることもありますが、大量の出血が起こった場合や、加齢に伴い液化した硝子体が網膜を引っ張って穴を開けてしまった場合、網膜にむくみが出て障害が出た場合などは硝子体手術が必要となります。
網膜硝子体手術は、眼球に小さな穴を開け、そこから細い器具を挿入し、出血などで濁ってしまった硝子体を取り除いたり、網膜に出来た穴を閉鎖したり、増殖膜を切除し治療することで視機能の回復をはかる手術です。また症状によっては網膜に開いた穴をくっつけるために、眼内にガスを注入することもあります。その場合は、手術後しばらくうつ伏せ姿勢で過ごしていただかなければいけないこともあります。
手術は局所麻酔下で行われ、疾患にもよりますが手術時間は30分から1時間30分程度かかります。白内障の手術と一緒に行う場合もあります。
◎硝子体出血
網膜の血管が切れて硝子体内に出血が起こることにより、光が通過する為の進路に濁りが生じます。 主な出血の原因は、糖尿病の合併症として起こる糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、高血圧からくるものなどさまざまです。 出血が少なければ黒い点やゴミのようなものが見えたり、出血の量が多いと光が網膜に届かなくなるため視力が大きく低下します。 出血が多い場合は網膜硝子体手術を行い、出血を除去することで視力を回復することができます。
◎網膜剥離
網膜剥離は、硝子体が網膜を引っぱってしまうことが原因で網膜に穴が開き、眼の中の液体がその穴を通って網膜の下に溜まり、網膜が眼球から剥がれてしまう病気です。
飛蚊症の症状が現れたり、視野の一部が欠ける、視力低下などの症状が起こります。
手術で硝子体を除去し、溜まった液体を抜いた後、レーザー光線で穴の周りを焼き固めガスを注入することで穴が塞がり網膜を復位します。手術後は、ガスの効果を最大に引き出すため1週間程度うつ伏せ姿勢をとって過ごしていただきます。
◎黄斑浮腫
黄斑とは、網膜の中でも視力をつかさどる重要な細胞が集中している中心部で、ものの形や、大きさ、色、奥ゆきなどを識別する大切な部分です。 糖尿病網膜症や、網膜静脈閉塞症などで網膜の血管に異常が生じて黄斑がむくんだ状態となり、視力が低下します。 網膜硝子体手術で硝子体を除去し、むくみを軽減させることで視力を回復させます。
◎黄斑円孔
硝子体が網膜を引っ張り、網膜の黄斑に穴が開いてしまう病気です。 それにより視力が低下したり、ものがゆがんで見える、視野の中心が見えづらくなるといった症状が現れます。 手術により硝子体を除去した後、眼の中に空気やガスを注入し内側から圧迫することで穴を塞ぎます。 この手術を行った後は、空気やガスの効果を最大に引き出すため数日~1週間程度うつ伏せ姿勢をとって過ごしていただきます。
◎黄斑上膜
黄斑上膜は、網膜の黄斑部の表面に異常な膜が形成される病気です。 この異常な膜が形成されることにより網膜にしわができることで視力が低下します。 手術で硝子体を除去し、さらに膜を除去することで網膜のしわを改善することができます。